太子堂の集合住宅ロビー

若者文化の息づく下北沢や三軒茶屋、高級住宅街として知られる三宿、これらを徒歩圏内で結ぶ中間地点に位置する太子堂は、小規模店舗の多い明るく個性的な表通りと、裏通りへ一歩入ると閑静な住宅街が広がる、 居心地の良い二面性をもつエリアだ。この街で新築されたマンションのエントランスロビーを設計した。
在宅勤務やテレワークの需要を考慮し、共用部であるロビーにワークスペースを設けた。個人作業に集中できるハイカウンターを配置し、来客時や対面打合せにも対応できるよう２席の間に丸テーブルを組み合わせた。
内装は、前述の太子堂エリアの特徴をブルックリンに見立て、ブルックリンスタイルのインダストリアルな要素をシンプルで清潔感あるアレンジとして仕上げ材や什器を選定した。 また全面道路側はガラス窓で全面開口とし、街とマンションの居室の間に位置するロビーが、地域と住人をつなぐ役割を果たすことを期待した。